年末が近づくと新年の準備を始めるご家庭も多いのではないでしょうか。
お正月シーズンには入口前にしめ飾りなどのお正月飾りを飾るお店もよく見かけますよね。
お正月飾りにはそれぞれに名前も意味もあることをご存知ですか?
お正月飾りとは昔から、その年の歳神様を迎えるために飾られているものでその伝統が今も受け継がれているのですが、その名前や意味を知らずに飾っている人もいるかもしれませんね。
まず、多くのご家庭の玄関先やお店の入口前で見かけるのが、しめ飾りや門松ですね。
しめ飾りは、神社でもよく見かけるしめ縄に縁起物を飾り付けたもので、歳神様に来てもらうための神聖な場所をつくる役割をしています。
また、しめ飾りは種類も多く飾る場所や飾り方は地方によって違いがあります。
神棚などに飾られるものはゴボウ締めや大根締めと呼ばれ、神様の領域と私たちが生活する世界を隔てる役割をしています。
玄関先でよく見かけるしめ飾りは玉飾りといって、太いしめ縄を輪にしたものに扇や海老などの縁起物を飾り付けてあります。
玉飾りを簡素化したものは輪宝飾りや輪飾りなどと呼ばれ、台所やトイレなどの水回りに飾ることで水の神様や火の神様の依り代となり、新しい一年を安全に過ごせるよう願いを込めて飾られます。
そして、最近ではあまり見かけなくなってきましたが、しめ飾りには車用のものもあり、交通安全を祈願して車のフロント部分や車内に飾られることもあります。
続いて、門松は歳神様が迷わずに来てもらえるように目印として置かれるようになり、歳神様の依り代としての役割も担っています。
お正月の飾りとして思い出されるものとして鏡餅を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
お正月に飾る鏡餅の意味は、歳神様へのお供え物や、依り所とする意味があります。
鏡餅の丸い形に関しては、神様の三種の神器である鏡の形をかたどったとされる説や丸い形は人の心臓を模しているとされる説もあります。
お正月の飾りは使いまわしOK?保管しておく際の注意点とは?
鏡餅に関しては外側がプラスチック製であっても中身は食べられるお餅であれば翌年に使いまわすのは無理かもしれません。
しかし、門松やしめ飾りなどは素材によっては再利用しても大丈夫なように思えますよね。
結論から言ってしまえば、特に決まりがあるわけではないので、あなた自身の信仰の度合次第で使いまわしてもいいことになります。
本来、お正月飾りは歳神様をお迎えするための目印や依り所として飾り、歳神様は飾りの稲わらに宿るとされています。
歳神様は新しい稲わらを好み、古い稲わらには寄り付かないとされています。
お正月飾りは神様を家にお招きし、滞在してもらうことを目的とした神聖なものなので信仰心の深い方ならば毎年新しく用意するのが良いでしょう。
しかし、さほど信仰しているわけではなく、季節のインテリアとして取り入れる程度であれば再利用して翌年に使いまわしてもいいでしょう。
翌年に使いまわす場合は、しっかりと保管しておかないとカビが生えてしまったり虫がついてしまったりします。
しめ飾りは湿気てしまうとカビが生えやすいので乾いた布で汚れを落とし、ビニール袋ではなく新聞紙や布で覆って防虫剤と一緒に保管します。
門松は、造花で作られている場合のみ埃をはらってから風通しのよいであれば保管しておけます。
生の松や花が使われている場合は水やりが必要で、枯れてしまうものなので、長期間の保管は難しいでしょう。
保管ができない場合や、毎年新しくするためにお正月飾りを処分する場合には、神社でお焚き上げしてもらうのが一般的です。
しかし、近くの神社では受け付けていないという場合や神社に持って行くのが面倒な時は、お正月飾りを細かくして塩でお清めしてから新聞紙に包んで可燃ごみとして出すこともできます。
可燃ごみとして出す場合には、地域で可能かどうかを確認してから出すようにして下さい。
スポンサーリンク
お正月の飾りによく付いている赤い実の名前とその由来とは?
お正月飾りに使われる定番の赤い実の名前はご存知ですか?
お正月飾りに使われている赤い実は「南天」という名前で、お花屋さんでもお正月の切り花の定番として販売されています。
では、なぜこの南天がお正月飾りの多くに使われているのでしょうか?
南天は「難転」という表記もできることから、災難を転じるという縁起の良い植物としてお正月飾りにも用いられることが多くなりました。
この南天の以外にもお正月に飾られる赤い実として知られるのが「千両」や「万両」です。
千両や万両は寒い時期に沢山の赤い実をつける植物で、その名のとおり、商売繁盛や金運向上の縁起物として切り花としてお正月に飾られます。
スポンサーリンク
まとめ
お正月を華やかにしてくれるお正月飾りにも色々な種類があり、それぞれに込められた意味や願いを知ることができたのではないでしょうか。
昔からの習わしで何となく飾っていたお正月飾りも、昔の人々がどんな気持ちで飾っていたのかを知ることで例年とはまた一味違う楽しみ方ができるかもしれませんね。